データ消失時、多くの人が「自力でデータ復旧しよう」と考えることでしょう。
この記事では、壊れた機器から自力でデータ復旧できるのかについて説明します。
目次
自力で出来る場合とそうでない場合がある
結論から言うと、自力でデータ復旧が可能なのかは、ケースバイケースです。
自力でデータ復旧できる場合
たとえば、「データを紛失したり、誤って削除してしまった」という場合、データ復元ソフトを使用して、失ったデータを復元することができる場合があります。
また「ドライブが画面に認識されない」「システム不良」の場合、Windowsに標準搭載されている修復ツールを利用することで、問題を解消できる場合もあります。
自力でデータ復旧できない場合
一方、デジタル機器から「カチカチ・カタカタ」と異音がするなど、物理的に損傷している場合、機器の開封が必要です。また、それにともなう専門設備、高度な復旧ノウハウが必要となるため、原則自力では対応できません。
この場合、通電すると破損や上書きが進み、データ復旧難易度が上がってしまう恐れがあります。もし確実にデータ復旧したい場合は、データ復旧の専門業者まで依頼することをおすすめします。
自力で復旧する方法
認識しないデジタル機器の復旧・データ復元方法は次の通りです。
ただし、下記の方法でデータを復元できない場合、状態が悪化する恐れがあります。この場合、自力での操作は控えて、データ復旧サービスに依頼することを念頭に置いてください。
接続環境を確認する
そもそも電源ランプすら点かない場合、通電が適切に行われていない可能性があります。
外付けハードドライブの場合、USBケーブルがPCに正しく接続されていることを確認します。もしコードが緩んでいる場合、正しく取り付けてください。
ディスクの管理からドライブレターを割り当てる
検索バーに 「diskgmt.msc 」と入力し、Windowsのディスクの管理ツールを開きます。
デバイスが表示されない場合、PCに正しく接続されていない可能性があります。一方、デバイスが表示されている場合、そのデバイスを右クリックし、「ドライブレターとパスの変更 」を選択します。ドライブレターが適切でない場合、これによってエクスプローラ上でデバイスにアクセスできるようになります。
CHKDSKを実行する
CHKDSKは、ストレージ上の不良セクタやシステムエラーを修復するツールで、軽度のエラーを修復することが可能です。CHKDSKを実行する手順は、次のとおりです。
- 検索バーに「cmd」と入力して、結果の中から「コマンドプロンプト」を選択し、「管理者として実行」をクリック
- 認識させたいドライブを指定します。chkdsk [ドライブレター:] /f」と入力すると、ディスク全体のエラーを修復開始します
- CHKDSKが実行されます。これには数分から数時間かかる場合があります。
- CHKDSKが完了したら、Windowsを再起動します。
これらの手順に従ってCHKDSKを実行することで、デバイスを認識させることができる可能性があります。ただし、デバイスが完全に破損している場合は、この方法での認識はできない可能性があります。その場合、専門家にサポートを求めることを強くおすすめします。
データ復元ソフトを利用する
データ復元ソフトは、失われたデータの痕跡を探し、使用可能な形式でデータを再構築するツールです。
一般的なデータ復元ソフトの使用手順は次のとおりです。
- データ復元ソフトのインストール
まずデータ復元ソフトをコンピュータにインストールします。 - デバイスを選択
次にデータ復元するストレージデバイスを選択します。 - スキャンの開始
データ復元ソフトを起動し、選択したデバイスをスキャンするように指示します。 - データの選択
スキャンが完了すると、復元可能なデータのリストが表示されます。ここで、復元したいデータを選択します。 - データの復元
選択したデータを復元するように指示します。このステップでは、選択したデータを使用可能な形式で再構築します。
ただし、破損したデータしか復元できず、それでもデータ復元を希望される場合は、データ復旧の専門家に相談することをおすすめします。